20世紀中期にあった北欧家具の黄金期。
その時期に活躍したデンマークを代表する家具デザイナーであったフィン・ユールは、
独特の発想と優れた造形感覚で独自の世界をつくり上げ、
世界にデンマーク家具を知らしめたひとりです。
その考え抜かれた形態とディテールの美しさで「家具の彫刻家」とも呼ばれています。
彼の家具デザイナーとしての活躍は、デンマーク王立美術大学卒業後の1937年、
巨匠ニールス・ヴォッダーの協力で、
キャビネットメーカーの展示会に出展したことに始まります。
加工が非常に難しいとされていたチーク材を愛し、
その加工方法を改善し、
チーク材をデンマーク家具の主要な材料に確立したことも彼の重要な功績です。
その秀逸な作品の多くは
世界中のデンマーク大使館やミュージアムの収蔵品となっています。
また、建築家としての才能も素晴らしく、
国連の信託統治理事会会議場を手掛けたことで国際的な名声を得ています。
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